2013/09/05 4:30 に Hiroshi Nakayama が投稿
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2013/09/05 8:37 に更新しました
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2012年9月25日 エコ&未来エネルギーを考える会 「環境にやさしいエネルギーを活かした街づくり」 を開催しました。 ■会場:南相馬 「道の駅」ホール ■時間:18:30~20:30 約80名の方が参加されました。 街づくりをどうしたらよいかと考えておられる方 再生可能エネルギーに関心が高い方たち、 医療や教育に携わっている方、 子どもたちの未来に残したいものを考えておられるかた、 新らたな雇用やビジネスに繋がることを期待されている方、 企業、NPO活動、起業支援をされている方、 電力会社や銀行など、こんご再エネに関わりそうな方 行政の方がた、 一般市民の皆さま、 メディア、その他、幅広い方に来ていただけました。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー はじめに、エコ&未来エネルギー研究会南相馬 の安藤潤之さんから開会挨拶 南相馬市では再生可能エネルギービジョンを策定し、「原子力に依存しないまち」「災害に強いまち」「地域環境への貢献」の三つを目指しています。 大企業の太陽光発電計画などが進んでいますが、私たち市民もエネルギーをどう活かしていくか感がていくことが大切であり、省エネの推進、再生可能エネルギーの積極的利用、暮らしやすい街づくり、などを皆で考えていくことが必要だと思います。 そういう活動に役立てればという想いで、この長い名前の研究会をつくりました。略称は「えこえね南相馬」と呼んでください。今日はそのキッカケづくりの場として、イベントを企画しました。ご一緒に進めて参りましょう。どうぞよろしくお願いします。 ============================================= 「市民参加による再生可能エネルギーの推進」 講演者: 佐藤 理夫 氏 : 福島大学教授 うつくしまふくしま未来支援センター・地域エネルギー担当マネージャー 南相馬市再生可能エネルギービジョン策定有識者会議 委員長 佐藤先生は、福島大学のうつくしまふくしま未来支援センターで地域エネルギー担当マネージャーをされていますし、南相馬市再生可能エネルギービジョン策定有識者会議の委員長も務められています。 しかし、ヒゲがお似合いで、合唱も得意とされている優しい先生で、基調講演の内容もとても分かりやすく、参加者の皆さんの理解が進みました。 プレゼン資料は60ページにわたる中味の濃いもので、 ◎ 日本のエネルギー需給の状況と発電の仕組み ◎ 福島の誇る再生可能エネルギー ◎ 再生可能エネルギーの種類と現状紹介 ◎ 南相馬市・エネルギービジョン ◎ 誰かがやってる発電所ではなくて、自分たちの発電所をつくろう ◎ エネルギー自立の社会構造を福島から全国へ ⇒ ふくしまからはじめよう。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー プレゼンの主要なところを一部、ご紹介します。 南相馬市・エネルギービジョンは ◎原子力に依存しない ◎災害に強い ◎地球環境への貢献 の三つを基本方針としています。 このために ◎日常生活や住居などでの省エネの推進 ◎再生可能エネルギーの積極的利用 ◎南相馬市版スマートコミュニティー に取組みます。 そして、 2030年、つまり今から約20年後には 南相馬市の年間消費電力を 再生可能エネルギー発電量でまかないます。 このために、 太陽光で 195 GWh 風力で 158 GWh その他 19 GWh の発電を目指します。 自分たちで発電所を持つのは良いことです。 自分たちがやっている発電所なら ◎自分たちに利益がある ◎日常メンテでできることは自分たちで ◎デメリットは工夫して解決していく ◎最悪、止める決断は自分たちでできる いっぽう だれかがやっている発電所だと ・場所代以外の利益は他に行く、 ・自分たちで決められず、我慢、文句、 紛争のタネとなる 福島県は再生可能エネルギーのポテンシャルが高い 太陽光、風力、水力、地熱、バイオ、・・・ エネルギーのネットワークがつくれる 再生可能エネルギーは雇用にも結びつく 原発にも化石資源にも頼らない発電 再生可能エネルギー100%の社会 持続準型の産業と暮らしを ふくしまから始めよう! ------------------------------------------------------ ============================================ 第二部はパネルディスカッション 「省エネ・新エネで街づくり」 はじめに、環境エネルギー政策研究所の 古屋研究員から自然エネルギー事業に取組むには コミュニティー・パワーが大切というお話。 さらに、デンマーク・サムソ島の風力発電、 長野県飯田市の太陽光発電などの事例紹介がありました。 佐藤先生、古屋さんに加えて、 南相馬除染研究所の箱崎さん、 みんな未来センターの新川さんに参加していただき、 パネルディスカッションを進めます。 ここでの、主なメッセージは ◎街づくりは長期の視点がたいせつ ⇒子どもたちの未来を見つめていくこと ◎地域の人たちが大事にしているものを活かす ⇒みんなの想いをまとめること ◎皆で考えるワークショップ ⇒アイデアを出し合って高めて行く ◎街づくりには楽しさも必要 ⇒外へ出て面白いことを探すことも大切に 会場からのご意見として ◎自分たちで電気をつくっていくことを良く分かることが大切 (原子力も知らずに居たことが問題だった) ⇒自ら楽しみながら発電を学ぶ勉強会があると良い ◎「新エネで街づくり」と言われても、どこに発電設備をつくるかが決まらないと進まない。 ⇒これからは「自分たちがどう街にしたいか」を皆で考えるという逆の発想が大切 ◎自分たちで考え決めるというプロセスが大切 ⇒ 脱受け身、脱依存の心で、皆でやっていきたい。 ◎この街をどうしたいかという想いを共有することが大切 ⇒気軽に皆が関われるような場があると良い。 ---------------------------------------------------------------- 会場に桜井勝延市長さんもプライベートでお見えになったので、市民の一人としてご意見を頂きました・・・ ◎ 原発災害を受け、たいへんな経験をしてきたが、
いつまでも被害者意識ではいけないと思う。 ⇒自分たちが動き出すことも大切ではないか。 ◎ この地域で連綿と貫かれてきた歴史が、
津波と原発事故で途切れそうになっている。 ⇒南相馬市のエネルギーのあり方を議論していく 中で、自分たちが置かれている変化をどう捉え、未来を考えていくかが大切。 ◎ 復興が進まないことへの批判は甘んじて受け入れるが、市民自らが これからのことを考えて立ち上がっていて欲しい。
⇒傍観者ではなく、自分が考え 関わることが大事。
◎ 南相馬が抱えている課題は、日本の課題でもある。 しかし、どんな国にしたいかの議論がないまま、利害関係だけで物事が動いていく。 ⇒無いものを創り出していくことには、勇気とエネルギーもいるが そこには清々しさもある。 このような取組がこの街をもっともっと素敵にし、世界に誇れるものになっていくと思う。
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