6月1日夜は、飯田哲也 環境エネルギー政策研究所長の 講演がありました。 主催は、相双地区中小企業同友会。* 場所は、南相馬市原ノ町駅前 ホテル丸屋 コンベンションホール * 相双地区とは、福島県浜通り(海岸側)の北部・・・相馬、南相馬、飯舘、浪江、双葉、など 同友会定時総会の記念講演会という位置づけの講演でしたが、 内容は当然、再生可能エネルギーの地域産業化。 相双地区からたくさんの方が参加されました。 地元の企業家の皆さん、南相馬市の桜井市長、一般市民、 また、福島県のエネルギー課の方達もお見えになりました。 とても意義深い講演会でしたし、日程設定などの中継ぎをしてましたので、レポートさせていただきます。 ------------------------------------------------------------------------ ■ 広い会場を埋め尽くす100人を超える参加者 ■冒頭に挨拶をされた桜井市長さん 桜井さんのメッセージは、 「以前から再生可能エネルギーは重要だと考えていたが、今は街の復興も含めてほんとに大きな課題になっている。 この地域をこれからどうしてくいくのか、皆で考え 目指す方向を共有しながら前進していきたい。 一緒にやりましょう! よろしくお願いします。」 ---------------------------------------------------------------------------- 飯田哲也さんの講演概要 〇再生可能エネルギーの地域産業化は、地域の自立に繋がる。 ・自ら雇用を産みだし、持続的で環境が保全できる雇用になる ・人とお金のつながりが見え、子どもたちにも誇れる雇用となる 〇これまでのように、地域外の企業が投資をし、利益を他へ 持ち出してしまう、植民地型のエネルギーから脱却しましょう 〇例えば、秋田県で考えれば あきたこまちの収入は年間 約1千億円 光熱費がほぼ同じの 約 1千億円 ⇒自分たちでエネルギーを創りだせば、 あきたこまちに匹敵する収入となる 従来の植民地化がたの開発では、 利益のほとんどは都市が持って行ってしまう。 ⇒ 地域資本による地域金融をベースとして、 地元に根付くエネルギーをつくろう 千本風車をやれば、収入は約1千億円になる 地域エネルギーを進めるに際して気を付けたいのは ・補助金頼みは危うい ⇒自分たちできちんと事業を成立させる気構えが大切 ・革新的技術に頼るのは危ない ⇒成立性と信頼性が危ういものはリスクが大きい ・公営事業、第3セクターも甘さが出やすい ・ファンドにいきなり依存するのはダメ ⇒まず、自分たちで基本的なお金を集めなさい ------------------------------------------------- 1.取組みの全体見取り図 -政策枠組みがしっかり描けていること -プロジェクトとしてカタチになっていること -スケジュールがきちんとしていること 2.核となる「人」と「場」がある -コーディネートする人材がいる、養成できる -地域エネルギー協議会が母体となりうる 3.ネットワークがしっかりある -国内外の他の地域との情報交換 いずれにしても、高い志と、しっかりした計画づくり、そして力を合せた組みが必要です。、 ------------------------------------------------------ 講演会の締めくくりは、中小企業同友会の高橋美加子会長。 「震災と原発事故によりいろんな影響があった。 中小企業同友会メンバーは、生活者であり、雇用者であり、企業家で あるが、これからの暮らしをどうつくっていくか、産業をどうしていくか は、皆が一緒になって取り組まねばならない大きなテーマです。 いっぽう、この地域はこれまで対話があまりなくても暮らしていけた。 しかし、震災を経て1年三ヶ月が経ち、”脱受け身”・・・受け身ではなく、 自らが考え行動することが求められている。 エネルギーは私たちの身の回りにいっぱいある。それをどう活かせる かというのは私たちの課題。 今日の場をきっかけに、一緒になって進めて行きたい。 これからもよろしくお願いします。」 ------------------------------------------------------- 講演会が終わったところで、再生可能エネルギー普及に取り組もうとして いる、箱崎さんからの提案がありました。 「これからの街づくりに向けては、再生可能エネルギーを市民の力で 事業にしていくことが大切だと思っています。 そう考える人はたくさんおられると思うが、バラバラにやっていては 力に成りにくい。 皆で力を合せて進めていけたら良いと考えてますので、メンバーを 募って、協議会のようなものをつくっていきたい。 ご協力いただける方を募集します。 よろしくお願いします。」 ----------------------------------------------------- というようなことで。飯田さんの講演会は成功裡に終了しました。 これもきっかけの一つとして、市民発の再生可能エネルギー事業が進めていけたらよいと思います。 ■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ |
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