【030】南相馬レポート(10/14)

2011/10/22 3:16 に Hiroshi Nakayama が投稿   [ 2013/06/19 10:06 に Hiroshi Nakayama さんが更新しました ]
10月14日~17日まで、南相馬・相馬・飯舘に行きました。
そのなかで、南相馬の繋がる場づくりへの取り組みについて少しレポートさせていただきます。

1. ファシリテーション勉強会

南相馬市で街づくり活動をしている皆さんがファシリテーション勉強会を開きました。

8月の復興市民会議で知り合った高橋美加子さんからお誘いがあり、
住民発の街づくりを目指している私も仲間を呼んで 参加させていただきました。


場所は南相馬市民活動サポートセンター。

指導は「日本ファシリテーション協会」、
講師は会長の徳田さん、鈴木さん、長久さん、飯島さんです。

参加したのは、南相馬で活躍している
つながろう南相馬」・・・高橋美加子さん、須藤さん、宮森さん
花と希望を育てる会」・・・高村さん
南相馬桜援隊」・・・鴻巣さん、稲月さん
福好再見」・・・西野さん
復興市民会議のメンバーでもある 高橋美加子さん

飯舘村の
負げねど飯舘」・・・佐藤さん

そして、当プロジェクト 中山です。



■ファシリテーション(facilitation)とは
「促進する」「容易にする」「円滑にする」「スムーズに運ばせる」というのが原意です。人々の活動が容易にできるよう支援し、うまくことが運ぶように舵取りするのがファシリテーションです。

具体的には、集団による問題解決、アイデア創造、合意形成、教育・学習、変革、自己表現・成長など、あらゆる知識創造活動を支援し促進していく働きを意味します。

ま たその役割を担う人がファシリテーター(facilitator)であり、日本語では「協働促進者」または「共創支援者」と呼びます。会議で言えば、メンバーの参加を促進し、プロセスの舵取りをする人がファシリテーター(進行役)です。



■ 導入部のオリエンテーション、チェックインでメンバーの頭と心を柔らかくしたあと、
 この日のテーマ「より良い会議をするには」を考えます。

■ 最初のグループワークは
 ”ダメな話し合いの例をたくさん出そう

 3つのグループに分かれて、事例を考えられるだけ出します。
 いろいろ出てきた意見を、紙に書いて共有していきます。

 出てきた意見を講師の徳田さんが三つにグルーピング

  【会】・・・話し合いの入り口のところの課題
  【議】・・・話し合いの進め方の課題
  【決】・・・纏め方の課題




■ 次に”解決策をできるだけたくさん考えよう

講師・徳田さんのたくみなファシリテーション
”どうすれば?” の発想の巾を拡げる四つのアイデア

  ① それってなんで?
  ② 他にないの?
  ③ たとえばこうしたら?
  ④ 具体的にどうする?


 【会】 
  ・メンバー内の温度差   ⇒ 自己紹介などの場の雰囲気づくり
  ・丸投げされない話合い   ⇒ それぞれの役割を明確に
  ・ポジティブな話し合い   ⇒ 発想の転換:明るい未来をゴールに
                   ⇒ 立場の転換:他の人の気持ちになる
  ・目的を明確にする     ⇒ 会議の事前準備がたいせつ

  ※ 「南相馬をなんとかする」という想いを共有し、
    それぞれのポジションで考え、行動すること

 【議】                                            
 ・言いたいことが本音で言える⇒ まず互いを理解する  「つながろう南相馬」須藤さんのプレゼン
                       ~アイスブレーク、チェックイン

  ・話したいことを話しきる ⇒ 会議のスケジュールと目的を考える
                    司会者(進行役)をつくる
  ・自己主張の多い人対策 ⇒ チャイムを鳴らす
                    持ち上げて落とす
  ・刺激を与える        ⇒ 水をかける 
                     ~そんなものしかないの
                     ~なんのためにやってるの など



 笑い声に溢れた楽しいワークショップでした。 ・・・笑いは大切ですね


【決】                                             
「負げ ねど飯舘」佐藤さんの発表   
  ・ 議題に沿った話合い   ⇒ 話の交通整理をする
  ・ 堂々巡りを避けるには  ⇒ 話の見える化によって確認する
  ・ 時間内に纏めるには   ⇒ プログラムをしっかりする
  ・ 的確な回答を得るには  ⇒ 分かりやすい質問
                     何について話しているかを明確に

 ★ 大切なのは「分かりやすい質問」
 ★ 空気を読み過ぎると意見が出なくなる
 ★ 多方面からの視点を大切にする

主催した高橋さんの言葉
『人と人のツナガリから、先が拓けていく。
 今回学んだことも皆で活かしながら、皆が協力してやっていきたい』
『いろんな団体が見えるように繋がっていけたらうれしいです』


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ワークショップ終了後の佐藤健太さんのPR

① 11月11日~13日に「ふくしま会議」を開きます。  

福島の声を届けることも聴くことも、日本にとって、世界にとって、すべての人々にとって、未知の課題と向き合う力になります。
様々な意見を集約し、それぞれの人がそれぞれの答えを持ち帰る。
 「ふくしま会議2011」は、福島の人々が、いま聞きたい話を聞き、いま語りたいことを語る場所です。

 日本や世界から有識者たちを招き、福島県のこれまでとこれからを語る場所です。
内外の英知を福島に結集することで、放射能の不安や、故郷の再生に立ち向かう市民の疑問に応え、ときには車座になって直接語り合う。
明日への希望を見い出し、一つ一つのアイディアを実行に移していくこと、 そして、福島の声を世界に届けていくことを目的として、このたび福島の地で開催します。


福島県に住んでいる人はもちろん、県外の皆さんにも福島県人の意見を知り発信していただきたいのでぜひ参加してください!!


②健康手帳をつくりました。
「負げねど!飯舘」が発行する、18歳以上、大人向けの「健康生活手帳」です。 
 行動記録が付けられるほか、放射能の知識なども収録されます。

飯舘村民以外で入手を希望者する方には有償で頒布しますし、元データは無償で公開する予定だそうです。



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2.南相馬の交流会

「つながろう南相馬」など、南相馬でいろんな取組みをしている皆さんが
交流を深めようということで集まりました。

場所は南相馬、原町駅近くの だいこんや
・・・だいこんやという名前ですが、和食居酒屋ではなくて、
  とってもおしゃれな”ダイニングバー”です。

昼間のファシリテーション勉強会の皆さんや、災害FM、商工会女性部、お医者さん、企業経営、お母さん、仮設に避難している人、おそばやさん、などなど、いろんな方たちが参加しました。





この日は、日頃の心配事は忘れて、単に食事とお酒と会話を楽しもうという趣旨です。
ゆえに、使用禁止ワードが設定されて、これを話すと 寄付(罰金?)を納めるというルール。
最初に定めたNGワードは、原発、放射能、セシウム、東電、ひなん、の5つ。


夜が更けるにつれ、NGワードがだんだん増えていって、
津波、震災、ベクレル、シーベルト、地震、災害、線量、・・・「しまった!」の連続になりました。















南相馬の人たちの復興に向けたエネルギーを感じました。
これからも月に一回ずつ場所を変えながら、この集まりを継続して、ツナガリの輪を広げていきます。


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