【021】南相馬「移動カフェ 桜風」始動!

2011/08/18 6:23 に Hiroshi Nakayama が投稿   [ 2011/09/21 16:49 に更新しました ]
南相馬で移動カフェがスタートしました。 現地からのレポートです。


8月6日より、南相馬にて「移動喫茶 桜風(sakura-kaze)」がスタートしました。
企画・運営するのは「南相馬桜援隊」の代表である、私、鴻巣将樹です。
横浜在住でフリーの映像ディレクターとして仕事していた矢先に震災を経験し、
3月末からボランティアとして南相馬入りし、屋内待避期間中はボランティアセンターでの全体統括、
その後、南相馬桜援隊を立ち上げ、全国から集まるボランティアのための宿泊施設、
ベースキャンプの運営から、市やボランティアセンターという大きな組織でできない支援活動を、続けてまいりました。
現在は南相馬市で始まった実験放送「みなみそうまチャンネル」の唯一の映像制作マンとして活動させて頂いております。
「移動喫茶 桜風」は、ボランティアセンター全体統括時代に知り合った、
中山さん(東北コミュニティの未来・志縁プロジェクト)とのつながりの中で、実現した企画です。
「新しい公共」の担い手による地域づくりということで、国交省の助成金のもと、
「南相馬市民が考える自分たちのまちづくり」の第1歩として、
まずは、人が集まり、リラックスして会話を楽しめるような場所を提供しました。

場所は、南相馬市役所前のゆめはっと入口、駅前通りのまちなかひろば駐車場、
そして、鹿島区に集中する応急仮設住宅を順にまわり開催していきます。

桜風を開くにあたって、「福好再見」の西野さん、そして、「Honda Cars 南相馬」の梅田さんに大変お世話になりました。
「福好再見」には、ロゴ入りスタッフポロシャツの無償提供及び、運営補助を、
「Honda Cars 南相馬」には、車輌リース・カスタム・メンテナンス協力、
及びガスパワー発電機「enepo」の無償貸与をお願いしました。



提供しているドリンクは、アイスコーヒー、オレンジジュース、グレープフルーツジュース、さんぴん茶(沖縄のお茶)など。ドリンクの種類は、今後いろいろと新しいモノも試していく予定です。お茶菓子は、せんべいやクッキーなどちょっとつまめるモノを用意しています。


応急仮設住宅での出店では、以下のようなご意見をお客様に頂きました。
・来年のお米が心配。
・孫にあえなくて寂しい。
・業者が放射能の影響を気にして入ってこない。
・若い人が暮らせない。(子供への放射能の影響を気にして)
・田んぼや畑仕事が生き甲斐だったがそれができなくて寂しい。
・除染作業をどうするのか。
・応急仮設のクルマが頻繁に通るところで砂埃が酷い。
・応急仮設の軒下に屋根が無く不便。
・原町・鹿島・小高の人が混在している応急仮設があり気を遣っている。



また、桜風に関しては、以下のようなご意見を頂きました。

・応急仮設内の集会所の中に集まるより気軽で会話も弾んだ。
・何度も来てほしい(回数の制限があるため1仮設に付き1~2回の訪問になるので)



今後の予定としては、
南相馬市役所前のゆめはっと入口では毎週水曜日の13~17時(予)に出店。
応急仮設住宅は、13~15時、15~17時の1部2部制にして数多く廻ろうと思っています。
また、まちなかひろばやポロシャツの支援を行ってくれた地元のスーパー「saiya」さんの店舗横など、人の集まる場所にもスポット的に出店する予定です。


まずは、多くの人の意見を聞き、そして、少しでも前向きになれるように
冷たいドリンクを、太陽の下で提供していきたいと思います。


春風に舞う桜の花びらのように、南相馬市のあらゆる所に、ひらひらと移動しながら活動を続けて行きたいと思います。
南相馬桜援隊 代表 鴻巣将樹

※新聞掲載情報
福島民報2011年8月14日(日) 9面に掲載                       福島民友2011年8月18日(木)16面に掲載



桜風のロゴは、私が東京で映像ディレクターをやっていた時のデザイナーにお願いして
作って頂きました。テレビ番組のロゴなどを作っている素晴らしいデザイナーです。
クルマのマークは、桜風号であるHonda バモスのシルエットになっています。


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移動カフェの車は、軽バンのバモスをベースに冷蔵庫や発電機などを装備しています。

黒いボディーに桜風のロゴが引き立ちます。                市役所近くの「ゆめはっと」広場にて   



移動カフェ車でご協力をいただいているホンダカーズ南相馬はポリオワクチンを寄付する活動を続けており、
「世界の子どもにワクチンを日本委員会」から表彰されたこともあります。

10日にHC南相馬を訪問しましたが、同行した信頼資本財団の鴨崎事務局長、NPO「地域の力」(申請中)代表の小見野さんも、この活動に深い関係があったことが分かり、あらためて世の中を良くしたいという「志」の「縁」でつながっていることを実感しました。

信頼資本財団鴨崎さん  HC南相馬 梅田社長さん  中山  「地域の力」小見野さん

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