活動レポート



【060】2012年秋(続)活動

2013/09/05 18:04 に Hiroshi Nakayama が投稿   [ 2013/09/05 20:13 に更新しました ]

11月1日
早稲田大学・復興人材育成塾
「石巻・気仙沼」チームミーティング。

8月末に訪問した
石巻:再生可能エネルギー、漁協、河北新報、魚市場
気仙沼:再生可能エネルギー、市場、みんビズ
から何を学び、今後にどう活かすかを議論しました。

2日間の訪問でどこまで語れるのかという面はあるものの、事前調査や事後の個別スタディを含めて、どういう方向で纏めるかの話が続きました。





-------------------------------------------------
11月3日

「eシフトシンポジウム」自然エネルギーと発送電分離

エナージーグリーンの竹村英明氏
環境エネルギー政策研究所の飯田哲也氏
バイオマス協議会の泊みゆき氏
小田原再生可能エネルギー推進の鈴木梯助氏
世田谷エネルギーの高山博氏
などこの領域の代表的な人たちが登壇し価値のある会でした。

写真は eシフトシンポ後の交流会。
こちらもたくさんの人で盛り上がりました。






---------------------------------------------------
11月6日
郡山・布引高原「風の高原」

日本最大・33基の風車が回る様は圧巻……白い羽根が紅葉に映えて美しい!という姿を思い描いて出かけたが、生憎の曇り空。
その上、
標高1000mの山の上、登り切ったら雲の中に風車は「雲がくれ」
右側におぼろげながら 一基がうっすら見えます。………残念!!!


左の説明図に風の高原の風車配置図が載っています。
いずれ、カラッと晴れた日に再訪します。









----------------------------------------
11月7日
ふくしま再生可能エネルギー産業フェアー(REIF)
郡山のビッグパレットで開催しましたが、出展者が150ほどの企業・団体なのでとても活気がある。

「えこえね南相馬」も「ゆめサポート南相馬」のブースにパネル展示させていただきました。
写真左は、おひさま自然エネルギーの神田さん。

写真右は農研機構・
柚山義人さんの講演「バイオマスと再生可能エネルギーの利用による地域活力創造」
地域の活動の参考になります。ゴーゴーバイオマスの歌も素敵でした。














------------------------------------------
11月8日
早稲田大学・復興人材育成塾・報告会
「石巻・気仙沼」チーム報告。
プレゼンターは、当チームのホープ・石原綾子さん。
説得力ある素晴らしい内容!!!

ただし、この復興人材育成塾、
スタディツアーやワークショップの内容をどう今後に活かしていくかが課題だと感じます。

現地に行って、見て・聞いて・感じて・話し合ったことを地元に活かせないとほんとの意味での復興人材育成にならないと思います。


【参考】復興人材育成塾 石巻・気仙沼チームプレゼン資料
  
   (このプレゼンをどこまで具現化できるかという課題もありますが)

----------------------------------------------------------------------------------
11月11日
ふくしま会議 @福島大学キャンパス

今年のテーマは
◎健康・医療・食の今後
◎自然エネルギーは地域を創れるのか
◎復興の中の除染を問い直す
◎市民の力をステップアップ

Uスト中継は以下です。
http://www.ustream.tv/channel/fukushimakaigi2012

2011年の「ふくしま会議」に比べると、一年が経過しているので、だいぶいろんなことが分かってきて、冷静な話が多いようにも感じる。
それにしても、除染に関しては想定していたようには進んでいない。。。

写真は全体会「健康・医療の今後について」……堀先生の纏めのお話。




------------------------------------------------------------------------------------------
11月11日夜

ふくしま会議の後のフォローアップ交流会

NHKチーフプロデューサー、福島大学 学長特別補佐、喜多方の大旦那、ラジオ福島アナウンサー、飯舘村村長、ふくしま会議コーディネーター、わかもの会議リーダー、いろんな人が集まりました。

ちなみに、写っているお酒は飯舘村の限定酒で、
左が『
愛のうわずみ』…にごり酒 やや甘口
右は『男のしたずみ』…清酒   やや辛口
ラベルには ” 汗かけ・恥かけ・本を読め ”とある。手にしているのは発案者の村長。

------------------------------------------------------
11月13日
「までいなこころ」の飯舘村。 うつくしまふくしま百名山「野手上山」に登りました
常緑樹の緑と、落葉樹の紅や黄とが織り混ざって美しい。
(線量は、3.8〜4.3μSVと やや高め)

途中で通った、小宮付近の新田川渓谷では紅葉が水面に映えていた。
まったく普通に見える景色なのに、ここに住むことができない地元の皆さんの無念さを感じます。

---------------------------------------------------------------------------------------
11月13日夜

会津電力構想研究会シンポジウム@喜多方
「エネルギーを私たちの手で」パネルディスカッション
『地域エネルギー事業を会津から起こす』

佐藤弥衛門さんがその想いを熱く語ります。
「原子力に頼らない電力を自分たちで作る。」
「地域のエネルギーを地域で活かしていく。」
「誰かがやってくれるんではなく、自分たちがやるんだ!」という強い気持ちが大切という言葉に共感。

今回は高速道路を使わずにほとんど一般道を走ったので、
相当のロングドライブに。
走行距離468kmのうち、334kmが一般道で、
しかも、その半分は山間路。良く走ったもんだと思います。



---------------------------------------------------------------------------------------------
11月20日~21日
JST(科学技術振興機構)主催
「地域に根ざした脱温暖化・環境共生社会」研究報告会@早稲田大学。

20日午後は、駒宮博男、藤山浩、島谷幸宏、桑子敏雄、四人の
専門家のプレゼンテーション&質疑。
21日午前は、
堀尾正靭・領域統括、舩橋晴俊・法政大学、亀山秀雄・東京農工大、各氏のお話。
実践に基づいた具体的なお話で たいへん参考になりますが、内部報告会という位置づけなので、2日目の参加者が少ない。
参考になる話も多く、もったいない。もっと広く告知して開催したほうが良いと思う。

夜には、交流会も開催。


----------------------------------------------
11月29日
千葉県市原市・CHO技術研究所のソーラーシェアリング「農業と太陽光発電の共存」実践事例見学会。
二本松市農業委員会から31名。南相馬関係者5名。

「農業収入に売電収入を加えて農業後継者を増やし、日本の農業を維持する」という、長島彬さんの熱い想いに共感

”百聞は一見に如かず”と言いますが、やはり、現物を見るとモチベーションが上がります。







------------------------------------------------------------------------------------------
12月2日
南相馬復興大学@市民情報交流センター

ソーラーシェアリング コンセプトのプレゼンしました。テーマは
「農業と太陽光発電との共存」
農地に隙間をあけてソーラーパネルを設置し、作物を育てながら売電収入で 農家収入を増やし復興に役立てる。同時に農家の後継者を増やし農地を守る。
この後に、SWOT(強み弱み機会脅威)分析から、次の展開コンセプトを考えるワークショップ。


-------------------------------
12月7日
PV Japan 2012 @幕張メッセ
太陽光発電の大展示会。会場はカメラに収まらず、これの2倍はあります。
農業と共存させるために、背が高くて、軽く、安い「架台」のヒントを求めて、はるばる千葉県まで来たけど、あんまり収穫はありませんでした。

LOOOP社のDo it yourself キットはあるけれど、ソーラーシェアリングに適した架台は自力で研究・設計するしかないようです。







-----------------------------------------------------------------------------
12月14日~15日
えこえね南相馬のミーティング&で南相馬に。
クリスマスイルミネーションが一年前よりもパワーアップしています。


杉内さんのビニールハウスも見学して、ソーラーシェアリングの方法を考えました。



--------------------------------------------------------------------------------------
12月22日
第三回 南相馬復興大学@南相馬市民情報交流センター

12月23日
「持続可能なエネルギー社会の構築に向けたNGO・NPOの戦略/協働/ネットワークの構築・強化」@福島市佐平ビル
多様な情報を提供いただいた後に、これからの取組みについてワークショップを行い発表・共有しました。



【059】2012年秋 活動

2013/09/05 6:15 に Hiroshi Nakayama が投稿   [ 2013/09/05 8:12 に更新しました ]

9月25日
えこえね南相馬
エコ&未来エネルギーを考える会

「環境にやさしいエネルギーを活かした街づくり」

 を主催。


エコ&未来エネルギーを考える会@南相馬
80名ほどの方が参加され、福島大学・佐藤理夫先生の基調講演のあと、ISEP古屋さん、えこえね南相馬メンバーでパネル討論&会場との意見交換。
桜井市長もプレイベートでお見えになった(写真左側)ので、市民のお一人としてご意見をいただきました。

------------------------------------------------------------------------
9月26日
福島大学「地域のエネルギーとお金を地域と地球に活かす
」フォーラム
 パネルディスカッションの
登壇者は
福島大学・佐藤理夫先生、
福島県エネルギー課・佐々木課長、
法政大学・舩橋先生、
ISEP飯田晢也所長
などの錚々たる皆さん

実践的で役に立つ話を期待して参加したが、このフォーラムは一般的な話の紹介が多く、参加したメンバーからは「期待外れ」「肩すかし」という意見も。。。

地域活動をどう活性化するか、資金集めをどうするか、など、より具体的な内容で今後は進めていただきたいと感じました
⇒ 直後の9月29日に法政大学の研究会に参加したので、舩橋先生に忌憚ない感想を申し上げるとともに南相馬への直接支援をお願いしました。

------------------------------------------------------------------------------------
10月1日
10月末に開催する再エネ先進事例見学会の下見のために、南相馬に。
通常はマイカーを運転して行ってるので、新幹線に乗るのは半年ぶりぐらいです。(実は、9月26日の福島大学フォーラムの帰路に車がちょいと故障して、二本松の霞ヶ城の近くのホンダディーラーに修理に出しました)

台風一過の青空ですが、電柱が傾いて見えるのは、強風で曲がったからでしょうか?
⇒正解は スマホのフォーカル・プレイン・シャッターというメカニズムによるもので、
水平方向にシャッターが移動するので、記録に時間的なずれが生じるからです。

-------------------------------------------------------------------------
10月2日
「えこえね南相馬」10月27日見学会の下見。

まず、福島県三春町・芹沢農産加工所のソーラーパネル。
いわき市のインディアンビレッジ・島村さんが高台の畑に設置した労作です。
50mほどの急な坂を上りきったところにあるので、見た目よりはるかにたいへんな工事です。

発電容量は5kwで、パネルは縦125.7センチ、横97.7センチで、36枚です。 これで農産品加工所内の施設と照明はすべてまかなっています。

二ヶ所に分かれてパネルがありますが、間をつなぐケーブルは二つ割の竹で補強されていました。


二番目に訪問したのは、
郡山市の・クリーンエネルギーネットワークLLP。
増尾代表から、バイオマス・メタンプラントの可能性と将来像への熱い想いを伺う。
生ゴミや残渣のエネルギー利用により、真に自立循環型の暮らしを創るというのが狙いです。

研究開発費等で数千万円かかっているのとのことですが、その多くは増尾代表の個人資金で賄っているのとのことで、
その姿勢と情熱に頭が下がります。





三番目に訪問したのは、

鏡石岩瀬牧場「ソルガムのエチルアルコール事業」

 ~東北農業支援ネットワーク

この実験場の代表の田井中さんからお話を伺いましたが、

5m以上にもなるスイートソルガムに参加者一同、驚きました。

沖縄では栽培しているそうですが、東北の気候にあうもの、セシウムの吸着の状況、収穫量など、いろいろな品種を育てて試験をしています。収穫したソルガムの茎を砕いて、アルコール発酵させてエネルギー利用します。


------------------------------------------------------------
10月10日
「農業と発電の共存」セミナー@茨城大学
畑と太陽光発電が両立する「ソーラーシェアリング」のプレゼン。
CHO技術研究所の長島彬さんのお話はきわめて合理的で説得力があって、素晴らしいです。

長島さんのホームページは以下です。
「ソーラーシェアリングのすすめ」
http://www.d3.dion.ne.jp/~higashi9/sola1.htm

また、配布用資料もご覧下さい。
http://www.d3.dion.ne.jp/~higashi9/haihukWhjpg.pdf

⇒えこえね南相馬が本気で、ソーラーシェアリングに取り組むようになったのは、ここで聴いた長島さんのお話に強く共感したからとも言えます。
---------------------------------------------------------

10月11日
6月~8月まで受講した早稲田大学・復興人材育成塾の現地スタディ・ワークショップ。
まず「いわきチーム」まとめ案のイメージをつくりました。


いわきは東北の南に位置していて「暖かい」

「スパ・リゾート・ハワイアン」があってトロピカル。


昔は石炭が出た。温泉、熱もある。

今は洋上風力発電、再エネもある。


米作りや首都圏に送る野菜作りなど農業も盛ん。


ということで、『農業』x『温泉・熱』x『エネルギー』のシナジー効果。シンボルは『ハワイアン・トロピカル』というコンセプトに!!


-------------------------------------------------------------------------------------------------

10月15日
エネルギー・資源学会 @JST 東京本部別館
「米国の2050年・脱石油・石炭・原子力エネルギーシナリオの経済的可能性と日本への示唆」会場は満席で、200名近い参加者が!
講演者は、①山地憲治: 資源学会長、②エイモリ・B・ロビンズ氏:ロッキーマウンテン研究所会長。
シェールオイルが採れるようになって 化石燃料派が勢いを増しているアメリカが、将来戦略をどう考えてるか興味があったが、「2050年に向けて 再生可能エネルギー比率を74%に高める。」とのシナリオ。

「原発ゼロ化は、様々な省エネと、再エネの導入、集中型から分散型の発電に変えることで実現できる。
日本は、〔低緯度だから)欧米より太陽エネルギーが多いし、ベースとなる技術力もあるから、やれるはず!!」という力強いメッセージ

---------------------------------------------------------------------------

10月20日
アースダイアログ@国分寺カフェスロー南相馬の高村美春さんのお話を皆んなで聴く。

思い起こしてみると、2011年3月30日にボランティアセンターの物資仕分けでお目にかかってから一年半。すっかり南相馬を代表する”語り部”になって、チェルノブイリ、ブラジル、そして日本のあちこちに出かけ、さらには環境大臣も出席する「リスクコミュニケーション会議」の数少ない民間人メンバー。
スゴイね~~~とあらためて思う。


「艱難 汝を玉にす」という格言あるけれど、原発から25kmのところで、ずっと、生きることや人そのものに向き合っているので、磨かれてくるのでしょうね。 もちろん、天性の能力もすごいと思います。

-------------------------------------------------------
10月21日

再度、南相馬へ。
午前中は高見公園・屋外遊び場オープニングセレモニー

須藤栄治さんの挨拶の後、桜井市長のお祝いのメッセージ。


子どもたちが主役でテープカットという趣向がいいですね。
さすがに、近藤ヨシユキ先生の配慮が行き届いています。


2月の南相馬ダイアログの頃は、子どもが外で遊ぶなんて考えられなかったけど、みんなが協力して除染をしたり、放射能を内部被ばくや健康影響のこともだいぶ分かってきて、ある程度、安心して表で遊べるようになったのは、素晴らしいことです。



---------------------------------------------------------------------------

10月21日

"この街の好きなところはどこですか”午後は、えこえね南相馬イベント
皆んなで考えよう!省エネ・再エネで街
づくり

”どんな街にしたいですか”
”思っている街を実現するにはどんなことが必要ですか"

みなのアイデアが、ワールドカフェスタイルでドンドン
出てきて話がはずみます!

こういう対話の場をもっと広げていけると良いですね。





今夜の宿泊は、
南相馬・農家民宿「翠のさと」
超豪華な夕食!で右側の焼魚とお刺身はFB写真に入りきらない!
これで宿代は、ビジネスホテル素泊まりと一緒!

その上、美しい自然の景観と心温まるおもてなし。
さらに、奥さんのいろんなお話が伺える。
最高です!!!

農家民宿『翠の里』
万葉の襖絵も素敵です。
http://yumesoso.jp/yutadosa/archives/6224.html


農家民宿の案内ページ
http://www.msouma-furusato.jp/event/g_event1.html
---------------------------------------------

10月22日
南相馬・ソーラーシェアリング候補地、3ヶ所目。

奥村農園 「再エネの里」予定地


段々に畑になってます。
下側右手がソーラーシェアリング候補地。
正面には池があります。

左手には、安達太良連邦が眺望できる風光明媚なところ。

イメージが湧きますね (^o^)



-----------------------------------------------------------------------------

10月26日
法政大学・多摩キャンパス。


サステナブル研究所・舩橋先生と「再エネを支える新たな資金づくりと組織形態」の相談をするのに訪れました。
市民発のいろんな仕組み作りの話が弾んで、すっかり日暮れになってしまいましたが、充実した時間でした。

X= [農業+再エネ+除染]の方程式を解くのは簡単ではないが、想いのあるところに道は拓けるに違いない!




-----------------------------------------------------------------------------
10月27日

福島県再生可能エネルギー先進事例見学会の後に、

東京から一緒に行ったメンバーで「南相馬・みんな未来センター」訪問。


学生の蔭木君、調査会社の井上さん、大学職員の小川さん、
南相馬は、戸田軍曹、ゾウニスト水野、野村監督、と珍しい顔合わせ。
南相馬の今と未来への話が弾みまし
た!

という私は、えこえね南相馬のミーティングがあったので、アッシー君しかしていません。



----------------------------------------------------------------
10月28日

南相馬鹿島区・寺内第一仮設住宅 「和みサロン」

こちらは、2011年8月から仮設住宅の集会所で、くつろげる場を提供してきています。運営は地元の人たちがすべてやっています。

サロンの主の松野美紀子さんに、南相馬の今の状況と課題を伺いました。

震災から1年半、いろんな変化がありました。
課題はいろいろありますが、少しずつ解決して行きたいですね。初めて南相馬に来た人も居るので、素晴らしい気づきの場となったようです。





--------------------------------------------------------------------

10月28日午後
南相馬復興大学第一回
講師陣は、早稲田大学 岡田先生、ロハスの大和田順子さん、地域再生の勝瀬さん、まちおこしの杉本さん。

今日はお互いを知る時間。多彩な講師陣と、多
様な受講者。
これからの拡がりが楽しみです!


南相馬復興大学のホームページは以下です。
http://www.fukkoudaigaku.jp/





------------------------------------------------------------------------------------
ということで、とりあえず、2012年9月後半~10月までの活動紹介でした。



【058】再エネ先進事例見学会

2013/09/05 4:57 に Hiroshi Nakayama が投稿   [ 2013/09/05 5:02 に更新しました ]

10月27日に福島県内の再生可能エネルギーの 

 三つの先進事例を見学しました。

①三春町「田畑に太陽光」 

 ~芹沢農産品加工所

 

②郡山市「メタンガスプラント」

 ~クリーンエネルギーネットワーク

 

③鏡石岩瀬牧場「ソルガムのエチルアルコール事業」

 ~東北農業支援ネットワーク

 

当日はお天気に恵まれ、秋晴れの見学会日和でした。

19名の方が参加しました。
南相馬の人: 12名
県外の人:    7名














①三春町「農地で太陽光発電」 

 ~芹沢農産品加工所

 

三春町の農産品加工所の裏を50mほど登った坂の上に太陽光パネルを設置。パネルは 125.7cm x 97.7cmのソーラーフロンティア社のもの36枚。

(奥にもう1セットあります) 

 

つながりぬくもりプロジェクトの協力で設置工事をしましたが、施行した いわき市の島村さんは、パネルや架台、基礎、などを持ち上げるのにずいぶん苦労したそうです。  

---------------------------------------

発電能力は毎時5キロワット、加工所内の冷蔵庫、保管庫などの設備と照明はすべて太陽光でまかなっています。


作っているのは、ミソ、漬けもの、もち、まんじゅう、凍(し)み餅、凍み大根など。蒸しパンと漬物をいただきましたが、とってもおいしかったです。
ちなみに、農作物の線量も国の基準の1/5の20ベクレル以下を目標にしていますが、三春は線量が低いのでほとんど検出されません。

 

いろいろとお話を伺いました。

「原発事故でたいへんな経験をさせられたので、原発に頼らない生活をしたいと思って、太陽光発電を導入しました。いろんな方たちに協力いただいて設備を入れて一安心したのもつかの間。行政から『農地法違反だから罰金300万円を支払いなさい。そのうえで撤去するように』と言われて仰天。結局、農地転用許可を取ったけれど、たいへんな苦労をしました」

「作っているピーマンが昨年は復興支援もあって売れたが、今年はなかなか売れない。『原発に負けないぞ』という想いで頑張っているけど、ときどきメゲソウになる。でもこんな風に、人が来てくれると、また元気が出ます」
(写真の左側が代表の会沢テルさん。笑顔が素敵な方です) 

 

ランチは、三春町の自然食バイキングレストラン「さらら」

ランチョンマットに

「さくら」と「梅」と「桃」の花が一度に咲くから『三春』っていうんだよ

・・・と書いてありました。 素敵ですね。 

②郡山市「メタンガスプラント」

 ~クリーンエネルギーネットワークLLP 

 

食物ゴミや残渣をメタン発酵させて、エネルギーとして再利用するプラントです。

 

自然・循環型移動式多目的バイオガスステーションを設置し、資源回収から再生エネルギー生産のための検証・メタン発酵効率の技術開発及びエネルギー再生のための技術開発を行うと共に、循環型社会への形成に対する寄与を目的としています。

バイオガスステーション 基本仕様

【CES500】

■大きさ:(㎜)W2,400×D8,400×H2,700

■重量: 本体 6,000kg

■有機廃棄物処理量 最大 500kg/日

■有機廃棄物再生量 最大(メタン) 50㎥

■ガスエンジン発電量

  最大 10kW×8h = 80kWh/日

■太陽光発電量

  最大 4kW×8h = 32kWh/日

 

(設備費用 約 1,000万円)

③鏡石岩瀬牧場
 「ソルガムのエチルアルコール事業」

 ~東北農業支援ネットワーク

 

まず、田井中専務理事さんからのご説明。

福島におけるエネルギー農業に関する研究開発事業
「この事業の狙いは風評被害に負けない強い農業を望む農業生産者の選択肢を広げ、同時に農村システムの維持・地域の再生を目指すため、エネルギー(バイオエタノール)を取り出すための植物を栽培し販売する「エネルギー農業」に関する研究開発を行っています。」

 

「ソルガム」の栽培実験

 

ここでは2.7haの農地に、いろんな種類のソルガムを作付して、成長のしかたや栽培法を研究しています。

 

ソルガムはサトウキビに似た作物で、生育が早く、収穫量が多いのが特徴で、家畜の飼料としても利用できます。熱帯地方では主食として用いられるし、酒や菓子、ブドウ糖などの原料としても用いられています。

 

背の高いものは5mほどになります。 
(田井中さんの3倍近くはあります)

茎中の液が甘いソルガムは、バイオエタノール原料としての可能性があり、資源作物としての研究が始まっています。 

 

また、カリウム高吸収性植物なので、セシウム吸着による土壌除染効果も期待でき、福島県内の線量が高い地域10ヶ所ほどで移行調査もしています。 

--------------------------------------------------

1ha(1町)で 200トンの収穫になります。

・・・10トントラックで20台分 !!

 

◎1a (アール)では 2トン=2000kg
 ※ 1a=100㎡=30坪

 

⇒ 葉っぱを取り除くと  1.5トン

⇒ 搾汁すると     800kg

 

⇒ 糖度が15%だと、 120kgの糖分
⇒ 発酵させてアルコールにすると 90リッター

になります。 

アルコール製造の機械は研究開発用に作られたもので、1ロットで200リッターの醸造が可能です。

 

発酵槽(エタノールリアクター)は写真のタンク型のものですが、ちょうど発酵中のソルガムが入っていて、ちょっと甘いドブロクのような香りがします。

発酵液を蒸留してエタノールを濃縮した後、さらに脱水装 置を用いて純粋なエタノール(無水エタノール=純度 99.5%)に精製します。

 

 

田井中さんに いろいろとお話を伺いました。

 

製造したバイオエタノールはアルコールですから、酒税法の対象となるのでなにやら規制がたくさんあって、ご苦労もされてるそうです。

 

また、

「コメ価格は税で半分ぐらいを補填しているのに、エネルギー作物にはそれがない。だから収益性を同じには判断できない。

「海外から高いコストで輸入することがいつまでも可能であるわけがない。純国産のエネルギー生産が持続可能な社会をつくるために必要。さらに、バイオエタノールは地場の工場も活かせるし、栽培、収穫、醸造、など一連のプロセスで生まれる雇用も大きい。

「農業を救うため、また、エネルギーの安全保障の面からも、皆で協力して取り組むことが必要です。」

という言葉に共感しました。



今回は、福島県内の先行事例 3カ所を見学させていただきましたが、それぞれにご苦労されながらも新たな世界を切り開いておられる。

その姿勢と情熱に感服するとともに、私たちもしっかりと取り組んでいかねば・・・という想いをあらたにしました。


関係者の皆さま、どうもありがとうございました。

 

★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆

【057】エネルギーを考える会

2013/09/05 4:52 に Hiroshi Nakayama が投稿

10月21日(日)午後に

みんなで考えよう!『省エネ・新エネで街づくり』

10月21日(日)午後に

を開催しました。

 

場所は、南相馬社会福祉協議会視聴覚室

参加したのは18名。
これからの視点を共有した後、皆で話し合って

どんな街にしたいかを考えました。

 

プログラム

■ パート1 「対話による想いの共有」 13:30~15:20

 ~ これからの視点を共有した後、

   自由な雰囲気で皆の想いを重ね合います

  ◎ プレゼンター   :中山 弘(えこえね南相馬) 

  ◎ ファシリテーター :佐野 淳也 

           (地域活性化コーディネーター)

 

■ パート2 「想いをカタチにするには?」15:30~16:45

 ~ みんなの想いを実現するために具体的に何をするべきか、皆で考えます

はじめに、研究会のねらいや この会にかける私たちの想いを共有します。

 

 私たちは、原子力に依存しない安全・安心な街づくりを目指してます。

 このためには、行政主体の取組みと同時に、住民自らも、暮らしやすい街づくりを目指して、省エネの推進、再生可能エネルギーの積極利用などに取り組んでいくことが大切と考えています。

 

 エコ&未来エネルギー研究会南相馬は、このような住民活動を推進するための団体で、年内の設立を目指しています。

 

■私たちの想い■

◎ 復興がどんどん進んで欲しい

 ・ なんとかしたい気持ちはあるけど、自分でやるのは難しい

 ・ 行政はいろいろやってるけど、あんまり良く分からない

 ・ 外の企業が入ってるけど、地元の人や企業も関わりたい


◎ 再生可能エネルギーを復興のキッカケにしたい

 ・ 新たな産業になりそうだし、雇用にもつなげそう

 ・ 想いはあるけど、知識やノウハウがない

 ・ 目の前のことに精いっぱいで、先のことまで考えられない

 

◎ そろそろ街の将来のことも考えたい

 ・ この先の農業をどうしていくのか

 ・ 除染+農業再生+エネルギー でなにかできないのか

 ・ これからの街づくりをどうしていくか、みんなで考えたい

--------------------------------------------------------------------

具体的な活動として、第一に

エネルギーを上手に活かしながら

どんな暮らしをつくっていくか

みんなで考えていきます。

 

● ほんとうの豊かな暮らしとはなんだろう

● エネルギーの自産自消、地産地消

● コミュニティーのある暮らし

 

対話を通して、みんなの想いを共有します。

今回はこのためのイベントです。

---------------------------------------------------------------------

今年2月の南相馬ダイアログで

300名ほどの方からいただいた

「どんな未来にしたいですか?」の主なご意見は

 

☆希望の持てて皆の笑顔が絶えないまち

☆ 1人ひとりの願う幸福が実現可能な未来

☆ 子どもも大人もお年寄りもみんな元気な街

☆ 自然エネルギーだけで生きていける未来

☆ 子どもの可能性を伸ばせる社会

☆ 人と人が互いを思い合える世の中になって欲しい

----------------------------------------------------------

対話 ”2030年の暮らし” での主なメッセージは

 

◎ 故郷の良き文化を絶やすことなく、

  次の世代に残していきたい。 

◎ 汚染された大地を再生して暮らしを取り戻す。

◎ 農地や使っていない土地を利用して再エネ発電。

◎ こどもの笑顔を次世代へつなげていく。

◎ 先駆的老人社会の創出。

◎ 南相馬に住んでよかったと言える町に!

◎ 女性が声を上げていろんなことに参加していく街

---------------------------------------------------------

プレゼンテーション 全文(36ページ)は以下からダウンロードできます。

Download
みんなで考えよう!「省エネ・新エネで街づくり」第一回20121021
★10月21日検討会プレゼン資料 (NXPowerLite).pdf
Adobe Acrobat ドキュメント [3.2 MB]
ダウンロード

==================================================

プレゼンに続いては、佐野さんのファシリテーションで

これからどんな街にしたいか・・・の対話。

 

ワールドカフェ方式:カフェのようなオープンで

リラックスした雰囲気のなかの会話から創造的で

前向きな想いを共有する方法を用いて行いました。

 

最初のテーマは

『あなたは、この街を

 どんな街にしたいと思いますか?』

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ワールドカフェ・トーク

 

まず、現状認識の共有から

● 農業をなんとか再生したい

● 風景を再生したい

● 農業だけでなく産業の充実をしたい

● 人口が減っているのをなんとかしたい

● 稲作を二年間休んだのは失敗

 (セイタカアワダチソウに占領されて悲しい)

----------------------------------------------

どんな街にしたいか(1)

 〇 自然の力を利用する(生活)シーンのあるまち

  →エネルギー、土、農業、林業、漁業、教育、遊び

  → 四季折々の農作業ができる

 〇 日本を変える先端の街にしたい

 〇 皆でやることがたくさんある街

 〇 カルチャー(文化)

   ネイチャー(自然)

  フューチャー(未来)

  の三つが揃っているまち

-----------------------------------------

どんな街にしたいか(2)

 〇 子どもたち、若い人が戻って来れる街

 〇 震災前よりいいなと思える街

 〇 閉塞感が亡くなる街

 〇 子どもの声が聞こえる街

 〇 地元の農作物が食べれる

 

このためになにをするか

 〇 話合いの場をつくる

  ・小さいところから

  ・各行政区単位で意見を出し合って

  ・市民からも行政に提案する

 〇 農業が出来る状態に戻す

  ・菜種、ひまわりの作付

  ・花卉等の園芸作物

 〇 放射能被害による区分けを見直して農作物がつくれるようにする

 〇 しまっている店舗等を開放して子どもの遊び場になれば良い

 〇 外部の力も借り、新たな案、考え方で切り開いていく

 

どんな街にしたいか(3)
 〇 若い人も来たくなる魅力のある街

  芸術と野生/たくましさが共存する

  Arty Jungle Town

 〇 明るくオシャレな街

 〇 ピンピンコロリの街=終の棲み家

 

そのためにどんなことをするか

 〇 居久根(いぐね:屋敷林)を1/2

   いぐねに代る断熱・遮熱・蓄熱構造

  ⇒ イグネータウン”

 〇 医療福祉の充実

 〇 みんなで想いを共有する

 

----------------------------------------------------

ラウンド2
目指す街を実現するために、なにをしますか?

 

 〇 全員参加型まちづくり

  ・引退した人たちの豊かな仕事づくりをする

 〇 日本中、世界中の人たちとの共同作業

 〇 学校、病院等の大きな建物の屋根にソーラー設置

 〇 工業高校はパネルや風車、発電機の学習と研究開発

 〇 南相馬の市民はなにかしら食べ物をつくっている

 

 〇 お金、やる気を大切にする

 〇 バカモノ、ヨソモノ、ワカモノを活かす

****************************************************************

対話ワークショップの感想

 ◎ いろんな人がいるから、

   考え方がミックスされて発想が拡がる

 ◎ 外部の人が入っていると、

   地元では気づかないことを再発見できる

 ◎ 女性の日常的な視点がもっと入ると良い

  (現状はオヤジ中心になってる)

  (チラシの言葉が固くて難しく感じる)

 

街の未来像について

 ◎ 主な方向性は一致している

 ◎ 具体的な取組みに発展させるために

   継続した活動が大切だと思う

 

****************************************************************

今後も 「省エネ・新エネで街づくり」を考えるの集まりを継続していきます。
よろしくお願いします。

【056】エネルギー シンポ

2013/09/05 4:30 に Hiroshi Nakayama が投稿   [ 2013/09/05 8:37 に更新しました ]

2012年9月25日


エコ&未来エネルギーを考える会

「環境にやさしいエネルギーを活かした街づくり」

 を開催しました。

 

■会場:南相馬 「道の駅」ホール

■時間:18:30~20:30

 

約80名の方が参加されました。

 

街づくりをどうしたらよいかと考えておられる方

再生可能エネルギーに関心が高い方たち、

医療や教育に携わっている方、

子どもたちの未来に残したいものを考えておられるかた、

新らたな雇用やビジネスに繋がることを期待されている方、

企業、NPO活動、起業支援をされている方、

電力会社や銀行など、こんご再エネに関わりそうな方

行政の方がた、

一般市民の皆さま、

メディア、その他、幅広い方に来ていただけました。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

はじめに、エコ&未来エネルギー研究会南相馬 の安藤潤之さんから開会挨拶

 南相馬市では再生可能エネルギービジョンを策定し、「原子力に依存しないまち」「災害に強いまち」「地域環境への貢献」の三つを目指しています。

 大企業の太陽光発電計画などが進んでいますが、私たち市民もエネルギーをどう活かしていくか感がていくことが大切であり、省エネの推進、再生可能エネルギーの積極的利用、暮らしやすい街づくり、などを皆で考えていくことが必要だと思います。

 そういう活動に役立てればという想いで、この長い名前の研究会をつくりました。略称は「えこえね南相馬」と呼んでください。今日はそのキッカケづくりの場として、イベントを企画しました。ご一緒に進めて参りましょう。どうぞよろしくお願いします。

=============================================

まず

◆基調講演

 

 「市民参加による再生可能エネルギーの推進」

     講演者: 佐藤 理夫 氏 : 福島大学教授

      うつくしまふくしま未来支援センター・地域エネルギー担当マネージャー

      南相馬市再生可能エネルギービジョン策定有識者会議 委員長

 

佐藤先生は、福島大学のうつくしまふくしま未来支援センターで地域エネルギー担当マネージャーをされていますし、南相馬市再生可能エネルギービジョン策定有識者会議の委員長も務められています。

 

しかし、ヒゲがお似合いで、合唱も得意とされている優しい先生で、基調講演の内容もとても分かりやすく、参加者の皆さんの理解が進みました。

 

プレゼン資料は60ページにわたる中味の濃いもので、

◎ 日本のエネルギー需給の状況と発電の仕組み

◎ 福島の誇る再生可能エネルギー

◎ 再生可能エネルギーの種類と現状紹介

◎ 南相馬市・エネルギービジョン

◎ 誰かがやってる発電所ではなくて、自分たちの発電所をつくろう

◎ エネルギー自立の社会構造を福島から全国へ

  ⇒ ふくしまからはじめよう。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

プレゼンの主要なところを一部、ご紹介します。

 

南相馬市・エネルギービジョンは

◎原子力に依存しない

◎災害に強い

◎地球環境への貢献

の三つを基本方針としています。

 

このために

◎日常生活や住居などでの省エネの推進

◎再生可能エネルギーの積極的利用

◎南相馬市版スマートコミュニティー

に取組みます。

そして、

2030年、つまり今から約20年後には

南相馬市の年間消費電力を

再生可能エネルギー発電量でまかないます。

 

このために、

太陽光で 195 GWh

風力で  158 GWh

その他  19 GWh

の発電を目指します。

 

 

自分たちで発電所を持つのは良いことです。

自分たちがやっている発電所なら

 ◎自分たちに利益がある

 ◎日常メンテでできることは自分たちで

 ◎デメリットは工夫して解決していく

 ◎最悪、止める決断は自分たちでできる

いっぽう

だれかがやっている発電所だと

 ・場所代以外の利益は他に行く、

 ・自分たちで決められず、我慢、文句、

  紛争のタネとなる

 

福島県は再生可能エネルギーのポテンシャルが高い

太陽光、風力、水力、地熱、バイオ、・・・

エネルギーのネットワークがつくれる

再生可能エネルギーは雇用にも結びつく

 

原発にも化石資源にも頼らない発電

再生可能エネルギー100%の社会

持続準型の産業と暮らしを

ふくしまから始めよう

 

------------------------------------------------------

============================================

第二部はパネルディスカッション

「省エネ・新エネで街づくり」

 

はじめに、環境エネルギー政策研究所の

古屋研究員から自然エネルギー事業に取組むには

コミュニティー・パワーが大切というお話。

 

さらに、デンマーク・サムソ島の風力発電、

長野県飯田市の太陽光発電などの事例紹介がありました。

 

 

佐藤先生、古屋さんに加えて、

南相馬除染研究所の箱崎さん、

みんな未来センターの新川さんに参加していただき、

パネルディスカッションを進めます。

 

ここでの、主なメッセージは

◎街づくりは長期の視点がたいせつ 

 ⇒子どもたちの未来を見つめていくこと 
◎地域の人たちが大事にしているものを活かす

  ⇒みんなの想いをまとめること

◎皆で考えるワークショップ 

 ⇒アイデアを出し合って高めて行く
◎街づくりには楽しさも必要

 ⇒外へ出て面白いことを探すことも大切に

 

会場からのご意見として

◎自分たちで電気をつくっていくことを良く分かることが大切

 (原子力も知らずに居たことが問題だった)

 ⇒自ら楽しみながら発電を学ぶ勉強会があると良い

◎「新エネで街づくり」と言われても、どこに発電設備をつくるかが決まらないと進まない。

 ⇒これからは「自分たちがどう街にしたいか」を皆で考えるという逆の発想が大切

◎自分たちで考え決めるというプロセスが大切

 ⇒ 脱受け身、脱依存の心で、皆でやっていきたい。

◎この街をどうしたいかという想いを共有することが大切

 ⇒気軽に皆が関われるような場があると良い。

 

----------------------------------------------------------------

会場に桜井勝延市長さんもプライベートでお見えになったので、市民の一人としてご意見を頂きました・・・


◎ 原発災害を受け、たいへんな経験をしてきたが、

 いつまでも被害者意識ではいけないと思う。
 ⇒自分たちが動き出すことも大切ではないか。


◎ この地域で連綿と貫かれてきた歴史が、
  津波と原発事故で途切れそうになっている。 
 ⇒南相馬市のエネルギーのあり方を議論していく
  中で、自分たちが置かれている変化をどう捉え、未来を考えていくかが大切。

◎ 復興が進まないことへの批判は甘んじて受け入れるが、市民自らが これからのことを考えて立ち上がっていて欲しい。
  ⇒傍観者ではなく、自分が考え 関わることが大事。

◎ 南相馬が抱えている課題は、日本の課題でもある。
  しかし、どんな国にしたいかの議論がないまま、利害関係だけで物事が動いていく。
  ⇒無いものを創り出していくことには、勇気とエネルギーもいるが そこには清々しさもある。
  このような取組がこの街をもっともっと素敵にし、世界に誇れるものになっていくと思う。

【055】未来のための映画会

2012/09/05 23:50 に Hiroshi Nakayama が投稿   [ 2012/09/15 8:36 に更新しました ]

8月25日、南相馬市で 『未来のための映画会』を開催しました。

サブタイトルは
「子どもたちに自然のエネルギーを」

内容は
市民たちで電力会社をつくった映画「シェーナウの想い」を観た後に、
放射能の不安が現実となってしまった原発に近い福島県浜通りで
これからの取組みについて話し合うという集まりです。

■日時: 8月25日(土)13:30~16:00
■場所: 南相馬市民情報交流センター マルチメディアホール

約40名の皆さまに参加していただきました。
-------------------------------------------------

プログラム

第一部 上映会 13:3015:00

  「シェーナウの想い」上映 + みんなの想い共有

■ 第二部 勉強会 15:0016:00

なっとく再エネ」 + 「市民電力」構想 + トーク


-------------------------------------------------
映画「シェーナウの想い」は、
 ドイツ南部シェーナウ市の市民グループの人たちが、チェルノブイリ事故をきっかけに、「子どもたちに原発のない未来を」という想いから、自分たちで電力会社をつくってしまおうと立ち上がり、「市民の、市民による、市民のための」自然エネルギー電力供給会社を誕生させるまでの実話を描いたドキュメンタリーです。

映画の後に参加者の想いを共有しましたが、主なコメントは

◎ 私たちは原子力災害を現に受けている。そこから立ち上がって
  いくために、再生可能エネルギーは良いきっかけになる。

◎ 小高区でしばらくの間農地は使えない。将来は農地として活かす
  ことができるなら、ぜひ土地を使ってほしい。

◎ エネルギーの地産地消が当たり前に言えるようになってきた。
◎ エネルギーは復興の一番の材料になると思う。 

また、活動を進めて行こうとするメンバーがその想いを語りました。
◎ 映画を観ると、シェーナウの人たちはすごいことをやってると思うし、
  難しいように感じるかもしれない。
  でも、小さいことからコツコツとやっていけば出来ると思う。
  南相馬でもみんなで力を合せて進めていきたい。

◎ これまで、太田地区で除染をしたり、ヒマワリを植えたり、いろんな

  活動をしてきたが、これからは再生可能エネルギーを活かした
  復興を目指していきたい。南相馬市は脱原発宣言もしているし、
  なんとか実現していきたい。
◎ 復興住宅に、ソーラーやガスコジェネなどの導入が必要だと思う。
  県のサポートもあるし、うまく活かしながら進めていきたい。
◎ 太陽光発電として「福島おひさま連合」というのを立ち上げている。
  南相馬でも、実験プラントをつくって取組みを始めている。
  大企業の計画も進んでいるが、住民たちが一緒になってやって
  いくことも大切だと思う。

◎ 除染と森林活用の両面から、バイオマス、木質チップの活用が
  必要だと感じている。

  必ずしも大企業だからノウハウがあるとも限らないので、
  皆で知恵を出しながら取り組んで
いくことが重要だと思う。
◎ 将来のことを考えると、エネルギーに積極的に取り組んでいくことで
  子どもたちが誇れる街に
していくことができるのではないか。

=================================================
第二部
最初に、再生可能エネルギーの概要紹介を行った後、
南相馬市の取組みの考え方を共有しました。

南相馬市は、復興計画の「新たな産業の創出」として、
『再生可能エネルギー』を重要な施策と位置付けている。

全市のエネルギーを再生可能エネルギーで賄う
”自立発電のまち”を目指し、各家庭や企業が積極的に
節義を導入するよう支援制度は意識啓発に努める。

これらの計画は、EDEN計画とも連動している。

【参考】南相馬市 土地利用計画(案) 
 海岸近くで津波被害にあった地域、山間部を中心に再生可能エネルギーゾーンが設定されている


また、8月24日には「南相馬市再生可能エネルギービジョン(案)」が公開され、パブリックコメントを募集している。
再生可能エネルギーの導入目標としては、2020年度には 導入比率を 65%に、そして2030年初頭には100%
つまり、南相馬市の電力需要を再生可能エネルギーですべて賄うという案になっている。


------------------------------------------------------------------------------------
第二部の後半は、会としての提案

私たちは、地震と原発災害からの復興に向けて、みんなが心をひとつにして、
自分たちでエネルギーをつくり出し、街づくりを進めていきたい。



そのために、省エネ、創エネ、に取組みながら、
これからの暮らしのみんなで考えて、一緒に実現していきたい



------------------------------------------------------------------------
会場からのご意見は、
◎ 南相馬市よつば保育園 近藤副園長さん
 ・子どもたちが暮らせる街であり続けるために、どうしたら良いか
  大人たちが皆で考えることが必要だと思う。
 ・原発に代わるエネルギーがあれば、原発から逃れることができる。
 ・どういったエネルギーが良いのかを皆で考えながら選んでいく。
 ・このような方向をこの会で示すことができたら良いと思います。

◎ 福島県企画調整部 エネルギー課 佐々木課長さん
 ・再生可能エネルギーへの関心は高まっていると感じている。

  まだ何から始めていいのか分からない段階ではあるが、
  各地でなんとかしたいと思っている人たちはたくさんいる。
 ・そういう人たちが新しいことに挑戦して欲しいと考えている
  まずは小さいことでも良いから、少しずつやっていくことが大切
 ・県としてはそういう人たちを応援する仕組みもつくっていきます。

◎ 環境エネルギー政策研究所 浦井さん
  ・外部からの情報や支援のネットワークを紹介できると思うので、
   それらをぜひ活かしていただきたい
  ・地域にはいろんな人たちがおられるので、多くの人たちが参加
   しやすい環境作りがたいせつだと思う。
  ・そのためには、やりたい人だけがやってるということにならないよう、
   地域の皆さんが入ってきやすいように進めることが重要です。
  ・はじめから固定的な考えで進めるのではなく、南相馬に合った
   適切なやり方を皆で考えながらやっていくと良い。


◎ 南相馬市民  高橋美加子さん (相双中小企業同友会会長)

  ・この地域では除染というのが大きな課題だと思いますが、作物
   をつくりながら、除染ができ、地力がついていくことが理想的です。
  ・こういうことを皆で取り組むことが地域の活性化に繋がると思う。
   大きなことに挑戦するということとは別に、自らが行動し、実験し
   ながら、進めていくということも必要だと思います。
  ・除染しながらエネルギーも活かすようなことを、小さな実験を
   しながら、実行していくという集団が生まれ、広がっていくと良い。
  ・こんな取組みにこの会がつながっていけたらうれしい。


◎ 他のご意見として
  ・「相双再生可能エネルギー普及協議会」という名前が大きすぎると感じる。
   まずは、南相馬レベルで小さくはじめて、だんだんに広げていくのが良いのではないか。
  ・この会の目的や、どんなことをやろうとしているのかを、もっと具体的に示してもらったほうが良い。

--------------------------------------------------------------------------------
この地域で、住民が中心になって再生可能エネルギーに取組んでいくというキッカケづくりとしては良いイベントになったと思います。

⇒次回は、9月25日に、エコ&未来エネルギーを考える会
 「環境にやさしいエネルギーを活かした街づくり」イベントを開催します。
皆さまのご参加をお待ちしております。

■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□
以下に、第二部後半のプレゼン資料を添付します。
 2.南相馬市の取組み状況
 3.エネルギーを自分たちで創りだす街づくり


【054】再エネ協議会準備会合Ⅱ

2012/08/19 6:58 に Hiroshi Nakayama が投稿   [ 2012/08/19 7:00 に更新しました ]

相双地区で、住民主導による再生可能エネルギー導入の普及協議会をつくるために
5月以降ミーティングを持っているが、7月には二回の会合を開いた。

7月30日ミーティング
 ■ 日時:13:30~17:00   
 ■ 場所:南相馬除染研究所   
 ■ 参加者: 8名

この日は、まず情報交換の後に、協議会の内容を議論、最後に今後の推進日程を話し合った。
-------------------------------------------------------------------------------------------

1.情報共有


◎環境省の地域エネルギー助成事業申請について

  (地域主導型再生可能エネルギー事業化検討業務)

 ・県としては、協議会作りの総予算の枠もあるので、県で纏めて提出したい。

  ~協議会作りのための勉強会、事業立ち上げ、地域独自の特性の検討などの費用であり、

    事業の直接費用は含まない。

  ~ゆえに南相馬単独ではなく、県で資料をまとめることとしたい

 ・南相馬市も一緒にやれるとよいのだが、市は「まだ数団体しか参加してないので、当面は様子を見たい。」というスタンス。


◎市としては、すでに大企業ベースで進んでいるので、まずはそれで先行したいという気持ちが強いのではないか? 

  ~大メーカー主体のメガソーラー、民間初のメガソーラー、分散型、市民発電所、

   など多様なやり方をうまく組み合わせてやっていきたいとは思っているが、

   市民主体という進め方に市役所はうまく絡みにくいという感もあるようだ。


◎福島県の新たな取組み

 ・「福島県再生可能エネルギー関連産業推進研究会」 設立総会が7月26日に開催された。

 ・FITも導入されたし熱心な人が多く、500名ほどが参加した。

 ・県の産業創出課が主導しており、エネルギー課とは別の動きのようだ

 ・産業集積を目指しており、人材育成、ネットワーク形成、研究開発 技術支援、実証実験などを進めていくコアとなるのが研究会

 ・年3回ほどの研究会を開催予定

 ・太陽光、風力、バイオマス、スマートコミュニティの4分野で、分科会を開催する


◎ 福島おひさま連合の取組み

 ・50KWのテストプラントはパワコン待ちの状態

 ・年内に1MWの設置完了を目指す


資金調達に向けた考え方

 ・水力発電は長い年月の実績があるが、太陽光は実績が少ないため、融資を受けにくい。

 ・太陽光の経年変化に対する信頼性が十分でない面もある。(日本製は良いのだが)

 ・採算シミュレーション、IRR、支払い能力を示しても難しい場合もある

 ・新たな対応策を考えていくことも必要だ

  ~メーカー補償   ~動産保険  ~海岸から2km以上離す

  ~発電効率アップ  ~劣化防止技術など


◎太陽光発電関連情報  

 ・公共施設設置という話がある

  ~市としては公平性の観点で、入札などが前提になる

  ~学習センター、公民館、学校、コミュニティセンター、などなど

 ・南相馬市の一般住宅助成は今年度 80軒。 

   ~9月ぐらいに一杯になりそうだが、追加があるかもしれない。

 ・無料でつける屋根貸しビジネスが成立するのか

   ~全量は20年、余剰は10年、

   ~3年以内は42円/kw

 ・南相馬市の農地転用は担当部署によって温度差がある。

◎太陽光発電の課題 

・農地に付けたいという人の応募に関して、

  ~ 津波でやられたところは農地転用を緩和するが、内陸部は変わらないようだ。

 ~ 農地転用をかけると税金が変わってくる。

 ~ 第一種(優良な土地)では、3割減反の対象農地 休耕田、耕作放棄地を活かす

 ~ 第二種、第三種に関しては、農地転用が可能.でも、日当たり悪い、山あいなどが多い

・農地転用せずにソーラーパネルの基礎工事をするには、

  ~松の杭ならOK、 コンクリートで基礎をつくるとだめ

  ~畝として使うところをなるべく広く取る。

 ・PID現象

  ~高電圧ではかなり能力が低下する場合がある

  ~ 京セラなど日本メーカーは概ね大丈夫。 ドイツ、韓国も良いメーカーあり

  ~家庭用ではそれほど落ちない  


メガソーラーの導入に関して

 ・最終的には金の問題

 ・債務保証が要らないマネープランを

 ~投資会社が保障する? (企業の選択が重要)

  ~外国メーカーからの資金提供

・県などからの公的融資

地元の金融機関は外部の市民ファンドよりも効率が良いし、地元にも還元できる

~ただ、そこまでのリスクを覚悟できるかが問題

--------------------------------------------------

2.協議会の内容

◎協議会の構成

・スタート時点では、小さく生んでいくのがベターと思う

 ⇒後から、先輩にも入ってもらう

・相馬にも入って欲しい

   ⇒まずは グリーンアークが入っていれば良いと思う

・飯舘、双葉、浪江もいずれ考えていきたい

・コーディネーター的な役割として、安藤さん、中山の二名を予定したい


◎ 事業内容

 ・まずは、太陽光発電で、再生可能エネルギー事業の進め方、

  資金の集め方、運営の仕方などのノウハウを蓄積する

 ・同時に、バイオマス研究を進めて、

  木材や除染廃棄物利用と除染・減容による復興のスタディをする


◎ 組織の構成

 ・一般市民が基本であり、皆さんに参画いただきながら推進していく

  ~勉強会を定期的に開く

  ~資金調達にも、皆さんの力を借りる

  ~節電への取組みも同時に進めていく (シェーナウのように)



 ・幅広いところからバックアップもいただく

  ~民間の事業先行グループ

  ~再生可能エネルギー専門家

  ~メーカー・大学などの協力者

  ~国、県、自治体などの行政



◎環境省への申請書類

・県が作成することになっているが、こちらの素案も並行して進めていく

・当面の推進計画もつくってみる


◎団体名称について 

・「相双再生可能エネルギー普及協議会」としたい

   ~当初の「相双地区再生可能エネルギー事業化検討協議会」では長い

  ~事業化と入れたい気持ちもあるが、一般市民が避けそうに思える

  ~ある程度、馴染みやすい名前が良い


◎太陽光発電事業について

・別紙の事業内容、事業スキームで良いと思う


◎バイオマス実験事業について

・別紙の事業内容、事業スキームで良いと思う

・除染とのセットで、100kw程度の小規模プラントを熱利用含めて計画したい

 ・チェルノブイリ救援中部のノウハウも入れたら良いと思う

 ・農地残渣も処理したい、

 ・木質ペレット利用に期待もある

・一次産業への熱利用を含めてトータルでメリットを出したい

 ・ロラン島が9月(12日)頃来るので、この知恵を活かしたい



-------------------------------------------------------

3.推進日程

◎ 「シェーナウの思い」映写会&勉強会を開催する

 ・予定期日 :8月24日(土) 13:30~16:00

 ・場所    :南相馬市マルチメディアホール (市民情報交流センター内)

 ・内容    :映画+再生可能エネルギー説明+参加者対話

  ⇒安藤さんに場所とDVDの手配していただく


◎同じ日に、協議会の準備会合を開く


◎ 8月25日に協議会への参加を呼び掛けたい

・ゆえに会則などを作成したほうが良い


以上です。

■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□

【053】再エネ協議会準備会合Ⅰ

2012/08/19 2:02 に Hiroshi Nakayama が投稿   [ 2012/08/19 2:17 に Hiroshi Nakayama さんが更新しました ]

相双地区で、住民主導による再生可能エネルギー導入の普及協議会をつくるために
5月以降ミーティングを持っているが、7月には二回の会合を開いた。

7月7日ミーティング
 ■ 日時:13:40~18:00  
 ■ 場所:南相馬除染研究所  
 ■ 参加者: 9名

この日は、まず参加メンバー間の認識を揃えるために協議会への想いを語り合った後、
今後に向けての意見交換をおこなった。
--------------------------------------------------------------
1.ミーティングへの想い

6月1日にISEPも交えて、打ち合わせをやった。

  また飯田さんの講演をきっかけにして、動いて行こうという話もあった。

  一ヶ月が経つので、そろそろ具体的な取組みを定めたい。


〇 市民が使って余った電力を売るのというのはそうとう難しいと思う

 エネルギーを軸に世の中が変わっていくという時期にあると感じている。

 災害後、復興に向けていろいろ取り組んできた南相馬にはそのコアになって欲しい。

 そのなかで、市民発電所は一つのきっかけになる。

 想いはあっても、ビジネス計画をつくったり今後の進め方を共有しないと先に進めない。

 このような仕組みづくりをしたい。


〇 補助金がなければやっていけないという形にはあまりしたくない。

 太陽光をやるならここに研究開発製造が出来るようになって欲しい。


〇 化石燃料に頼ってきた社会を変えていく必要がある。

 温暖化、エルニーニョ、竜巻のリスクも高まっている。こういったことにトータルで対応

 していくことが求められているが、南相馬からこのような動きを起していきたい


〇 補助金があちこちから出るので、働く意欲、人的なエネルギーが失われつつある。

 沖縄も基地のお金でスポイルされている感があるが、似ていると思う。

  南相馬は人間の根っこのところの問題が顕在化している。そこからどうリバイバルして

 いくことが次の時代を切り拓けると思う。


〇 相双地区の地域性は保守的、南相馬は外敵がなく、優しくて人が良い、内向きな風土。

 新しいものにチャレンジしないという特性があった。

 除染を含めて何とかしたいという活動をしてきた。再生可能エネルギーは重要である。

  知人が農地を使って、ソーラーをやりたいと言ってるので、うまくバックアップ

 できたら良い。地域に場所はあるので、技術と資本があれば具体化できると思う。



〇 南相馬が再生することが、福島の再生、日本の再生になると思う

  チェルノブイリ=原発事故というイメージが定着しているが、福島も今はそうなっている。

 小さなところからやっていくのが良いと思う。

 シェーナウのように、「節電」からスタートするのも良いと思う。

 再生可能エネルギーも、小規模なものからやっていけば良い。市民出資を活かしたい。


〇 助成事業は有効に使いたい。

 いろいろはできないので、一つに絞っていくことが大切。

 そのためには、まず何をするかを早急に決めないといけない。

  一つは、資金調達のための東京からのファンドのようなもの

〇 農地を活かさないと人もダメになる。

 投機的になるといけないと思う。

 小規模で皆がやっていけるようなレベルで進めるのが良い


〇 南相馬太陽光発電 

 おひさま連合の14の企業組合のうち、6つが登記が終わった。 最終的に20の組合が入る。

  南相馬では25万坪の土地があり、そこで何をやるかを検討している。

 フクシマから未来を考える

   ~利尻島。復興が終わったら人がいなくなった。 

     フクシマが同じことにならないようにしたい。

  具体的な活動にする。

  ~県の再生可能エネルギー支援のファンドは使いずらい。

    小さいところが支援してもらえる ファンドをつくっていきたい 

  ~「フクシマネット」を立ち上げて活動費を確保する

     (大学や、経験のあるところが参加して)


----------------------------------------------------------------------


2.意見交換


 ◎ 映画「第四の革命」よりも「シェーナウの思い」のほうが、南相馬に人には分かりやすいと思う。

  ・「第四の革命」は言葉が難しい。 

   世界の貧困格差を無くすなどの思想的な面が一般市民に理解されるか。

   再生可能エネルギー全体の話は良いが、地域で具体的にどうするかが判りにくい


  ・「シェーナウの思い」は、脱原発がベースになっている。

   市民活動として、皆が取り組んでいこうとする姿勢が良い

   電力会社に対抗するというストーリーが合うかどうかは分からない。


  ・映画上映と同時に、再生可能エネルギー導入に関する情報を同時に提供するのが良い

   ~ビデオやプレゼン

   ~質疑、皆で対話など


 ◎ 市民発電所的な、草の根運動を大切にしたい

  ・南相馬市には、すでに大きな取組みはいくつかある。

   ~東芝 100MWのソーラー

   ~ソフトバンクも メガソーラー計画中

   ~おひさま連合もメガソーラーを推進中

   ~福島復興ソーラーも500KWを推進中

   ~日立エンジニアリングは 大規模風力を推進中


  ・復興に向けて、皆で一緒に取組んでいくスタンスが大切

   ~多くの人に参加してもらいたい。

   ~市民ファンドを立ち上げて

   ~都会の人達からの協力もいただいて

   ~街づくり、産業づくりに繋げたい


  ◎ 農地再生とセットにした取組みをしたい

   ~農家にとって、土地は命

   ~太陽光の下で農業が出来るのが良い

   ~新たなやり方を考えたい

     花卉作物 (例えばトルコキキョウ)など


  ◎ 具体的な取組に際しては

    おひさま連合、東京の人達、専門家にサポートしてもらえると良い


  ◎ 環境省の助成事業に応募したい。

    ・対象とするエネルギーは、

     メガソーラーと分散型ソーラーを中心に提出することにしたい。

    ・南相馬市の自然エネルギー課にまず話をして、

     次に県にも話を通す。

    ・箱崎さんが中心となって動いていただきたい

  当日のホワイトボードのメモを添付します。 ⇒


 ★次回のミーティングは

   7月30日(月) 13:30~  除染研究所


--------------------------------------------------------------

3.その後、8日にも一部のメンバーで続きの話合いをしました。


 その結果

 ① 市民を対象にした映写会は「シェーナウの思い」を第一弾としたい。

http://www.youtube.com/watch?v=KD_2CAAA9gs


   ・映写会の候補日は 8月中旬~下旬の 土日午後が良い

   ・場所は、図書館のマルチメディアホールが良いと思う。

   ・映画と同時に、エネ庁のPR動画も上映する

http://www.enecho.meti.go.jp/saiene/movie/index.html

   ・具体的な取組事例も簡単に紹介する


 ② 市民にも働きかけていく

   ・市民ファンドを考えて推進していく

    ~どのくらいだったら、お金を出せるかリサーチする

    ~市民主導型の姿勢を強めていく

   ・街づくりの人達にも参加していただく

    ~他の団体にも市民活動の一環として参加していただけたら良い

    ~多くの人達の共感を得られるように進めていく


以上です。

-----------------------------------------------------------------------------


【052】The Future We Want

2012/08/19 0:11 に Hiroshi Nakayama が投稿   [ 2012/08/19 1:33 に更新しました ]

6月にブラジルで開かれる地球サミットに向けて、
これまでの活動を纏めて、
南相馬からのメッセージ The Future We Want の検討用素材をつくりました。
内輪の資料ですし、Rio+20では Fukushima が Feature されずに終わったので、
ほとんど陽の目を見ることがなかった資料ですが、今後の参考とするためにアップしておきます。
----------------------------------------------------------
私たちの過去を振り返り、今をみつめ、未来を考える
  3.11で何が起きて そこからなにを学び これからどうしていくか・・・
  に繋がったら良いと思います。


-------------------------------------------------------------
"Fukushima" を英語で表すと ”Happy Island"

-------------------------------------------------------------------------
南相馬は
豊かな自然と子どもたちの笑顔があふれる街だった      さらに、千年以上続く、伝統ある文化のある街

----------------------------------------------------------
2011.3.11 地震が来た 1時間後に津波が押し寄せた  1日後に原発が爆発し、多くの市民が避難した

一か月後、街に人が戻ってきた    支援の人たちもやってきた   市民たちも立ち上がった    
-----------------------------------------------------
ここで、福島の放射能について、少し振り返ってみよう


こんな危険なところに住むのは止めたほうが良いと説く人たちがいる。
福島をチェルノブイリと同じか、それ以上に危険だという人たちがいる。
しかし、汚染範囲も、内部被ばくのレベルも ずいぶん異なることはあまり知られていない。

・スケールが異なる地図を並べて、チェルノブイリと比較する人がいるが、同一スケールなら規模の違いが良く分かる
・事故直後から食材に気をつけているので、内部被ばく量も明らかに少ない。
  しかも チェルノブイリは 5~10年後のデータなので、1年後の福島との比較は適切ではない。




もちろん、チェルノブイリほどの汚染ではないとしても、安心はできない。
低線量域の被ばく線量と健康との関係は良く分かってはいない。
 ⇒年齢差もあるし、個人差もある


だから、気を付けて生活するのは大切なこと。

----------------------------------------------------
それでも、心配しているだけでは未来が拓けない

そこで、8ヶ月後・・・ 先のことを考えはじめた           11か月後 対話の場をつくった

みんなの想いを綴ったツリーを二種類つくった
  〇一番知りたいことはなんですか?                 〇どんな未来にしたいですか?

警戒区域から避難し仮設住宅に住んでいる小中学生、子どものことが心配なお母さん、これからの暮らしが不安なお年寄り・・・たくさんの方から心のこもったメッセージをいただいた。

書ききれないほどの想いを、纏めると上のようになった。

------------------------------------------------------------
また、「南相馬ダイアログ・フェスティバル ・・・みんなで未来への対話をしよう」
というイベントでは、参加者の方たちから、Japan Voices として、多くのメッセージをいただいた。
-----------------------------------------------------------------------------

この南相馬ダイアログをきっかけとして、街の復興を自分たちでなんとかしていこうという想いの人たちが動き出した。
合言葉は ” 脱受け身

-----------------------------------------------------------
南相馬ダイアログから 一カ月後、皆で協力して、子どもたちがのびのびと遊べる場をつくった
高校生たちも自分たちの街をどうするか考え、行動し始めた。

-----------------------------------------------------------------------------

地球サミット Rio+20 グループは、福島の人たちからも未来へ向けてのメッセージを聴いた。

--------------------------------------------------------------------------
南相馬市長の桜井さんのメッセージもいただいた        つながろう南相馬の須藤さんのメッセージもいただいた
-----------------------------------------------------------------

みんなの想いから、われわれは何を思い、これからどうしていくか・・・  
を自分なりにまとめてみる

われわれが学んだこと

 持続可能な未来に向けて

-----------------------------------------------------------------------
これからの取組み・・・


世界の知恵を結集して、と言ってますが、「受け身」ではなく「自らが動きながら」です。

-----------------------------------------------------------------

ということで、この続きは、継続して考えていきたいですね。。。

■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□

ファイルを以下に載せておきます。
上側 pdf.バージョン
下側 ppt. バージョン スライドショー(アニメーション)で見るのがお奨めです。

【051】ISEP 飯田哲也さん講演会

2012/08/15 8:15 に Hiroshi Nakayama が投稿   [ 2016/03/31 7:25 に更新しました ]

6月1日夜は、飯田哲也 環境エネルギー政策研究所長の 講演がありました。
主催は、相双地区中小企業同友会。* 
場所は、南相馬市原ノ町駅前 ホテル丸屋 コンベンションホール
  * 相双地区とは、福島県浜通り(海岸側)の北部・・・相馬、南相馬、飯舘、浪江、双葉、など

同友会定時総会の記念講演会という位置づけの講演でしたが、
内容は当然、再生可能エネルギーの地域産業化。

相双地区からたくさんの方が参加されました。
地元の企業家の皆さん、南相馬市の桜井市長、一般市民、
また、福島県のエネルギー課の方達もお見えになりました。

とても意義深い講演会でしたし、日程設定などの中継ぎをしてましたので、レポートさせていただきます。
------------------------------------------------------------------------

■ 広い会場を埋め尽くす100人を超える参加者                  ■冒頭に挨拶をされた桜井市長さん


桜井さんのメッセージは、
「以前から再生可能エネルギーは重要だと考えていたが、今は街の復興も含めてほんとに大きな課題になっている。
 この地域をこれからどうしてくいくのか、皆で考え 目指す方向を共有しながら前進していきたい。
 一緒にやりましょう! よろしくお願いします。」
----------------------------------------------------------------------------

飯田哲也さんの講演概要

〇再生可能エネルギーの地域産業化は、地域の自立に繋がる。
 ・自ら雇用を産みだし、持続的で環境が保全できる雇用になる

 ・人とお金のつながりが見え、子どもたちにも誇れる雇用となる

〇これまでのように、地域外の企業が投資をし、利益を他へ
  持ち出してしまう、植民地型のエネルギーから脱却しましょう







〇例えば、秋田県で考えれば
 あきたこまちの収入は年間 約1千億円
 光熱費がほぼ同じの 約 1千億円
 ⇒自分たちでエネルギーを創りだせば、
   あきたこまちに匹敵する収入となる

 従来の植民地化がたの開発では、
 利益のほとんどは都市が持って行ってしまう。
 ⇒ 地域資本による地域金融をベースとして、
   地元に根付くエネルギーをつくろう
   千本風車をやれば、収入は約1千億円になる


地域エネルギーを進めるに際して気を付けたいのは

・補助金頼みは危うい
 ⇒自分たちできちんと事業を成立させる気構えが大切

・革新的技術に頼るのは危ない
 ⇒成立性と信頼性が危ういものはリスクが大きい

・公営事業、第3セクターも甘さが出やすい

・ファンドにいきなり依存するのはダメ
 ⇒まず、自分たちで基本的なお金を集めなさい

-------------------------------------------------

地域エネルギーに必要なことは


1.取組みの全体見取り図
  -政策枠組みがしっかり描けていること
  -プロジェクトとしてカタチになっていること
  -スケジュールがきちんとしていること

2.核となる「人」と「場」がある
  -コーディネートする人材がいる、養成できる
  -地域エネルギー協議会が母体となりうる

3.ネットワークがしっかりある
  -国内外の他の地域との情報交換

いずれにしても、高い志と、しっかりした計画づくり、そして力を合せた組みが必要です。、

------------------------------------------------------
講演会の締めくくりは、中小企業同友会の高橋美加子会長。 

「震災と原発事故によりいろんな影響があった。
 中小企業同友会メンバーは、生活者であり、雇用者であり、企業家で
 あるが、これからの暮らしをどうつくっていくか、産業をどうしていくか
 は、皆が一緒になって取り組まねばならない大きなテーマです。
 いっぽう、この地域はこれまで対話があまりなくても暮らしていけた。
 しかし、震災を経て1年三ヶ月が経ち、”脱受け身”・・・受け身ではなく、
 自らが考え行動することが求められている。
 エネルギーは私たちの身の回りにいっぱいある。それをどう活かせる
 かというのは私たちの課題。
 今日の場をきっかけに、一緒になって進めて行きたい。
 これからもよろしくお願いします。」

-------------------------------------------------------
講演会が終わったところで、再生可能エネルギー普及に取り組もうとして  

いる、箱崎さんからの提案がありました。

「これからの街づくりに向けては、再生可能エネルギーを市民の力で
 事業にしていくことが大切だと思っています。
 そう考える人はたくさんおられると思うが、バラバラにやっていては
 力に成りにくい。
 皆で力を合せて進めていけたら良いと考えてますので、メンバーを
 募って、協議会のようなものをつくっていきたい。
 ご協力いただける方を募集します。
 よろしくお願いします。」



-----------------------------------------------------
というようなことで。飯田さんの講演会は成功裡に終了しました。

これもきっかけの一つとして、市民発の再生可能エネルギー事業が進めていけたらよいと思います。

■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□

1-10 of 60